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まぜこぜ富山

このイベントは、接する機会がなかったもの同士が触れ合い、『世の中、いろんな人と一緒に生きてるんだ』ということを感じて、みんなまぜこぜに、「おいしい」「楽しい」を体験するイベントです。

始まりは、大阪のブーランジュリ ル・シュクレクールのオーナーシェフが理事長を務めるNPO法人essenceが主催する、まぜこぜ大阪に参加したのがきっかけでした。

そこでは、全国から星付きのレストランや有名店の美味しいものが立ち並び、音楽や芸術に加えて、ダンス、ワークショップといろんな方々がまぜこぜに、おいしい、楽しいが繰り広げられていました。

「あー、こんな世の中だったら何て楽しいんだ!」と感化され、これをぜひ富山でも!と派生したのがまぜこぜ富山です。

それから、2年ほどかけて、福祉について実体験として学ぶ行動やつながりを作り、まぜこぜ大阪の強力なサポートや、賛同してくださるたくさんの応援のもと、第1回まぜこぜ富山を、2023年9月17日砺波市の若鶴酒造 大正蔵にて開催することができました。

障害がある方と話をすると、「私たちは割引とか優遇を期待するのではなく、ただ健常者の方が行くところに行きたいだけ、同じように美味しいものを食べたいだけ、情けをかけて欲しいのではない、理解してもらいたいのです」という話を伺いました。

日本は、そんなことすらかなわない世の中なのかと愕然としました。

もし、自分の家族が、大切な人が、行きたいところにも行けず、おいしいものにもありつけず、障害があることで諦めなければならないとしたら、こんな悲しい事はありません。

外国に行くと、重い荷物を持った人、お年寄り、子供づれ、障害がある人に対して、スッとヘルプの手が差し伸べられるところをよく見ました。

そもそも、日本は、健常者と障害がある方とが出会わないような仕組みになっており、健常者ベースの世の中になっていることから、相互に理解し合う、助け合うという機会が、自ら求めなければありません。

困っている人を見ても、どう声をかけて良いかわからない、失礼なことを言っているかもと思い、声をかけられないという、初動が遅れることが大半です。

もちろん、私自身もそうでした。

全員にとってのバリアフリーはなくても、心のバリアフリーは誰の中にも存在する。

まぜこぜ富山では、社会の縮図と捉えて、「何かお手伝い出来る事はありませんか」の一言が躊躇なく言える、お互いのことをわかり合うきっかけとなり、おいしい、楽しいを介して、いろんな人が出会う場所としています。

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